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更新日:2020年6月30日


3回に渡りイタリアでの免税手続きについて書いていますが、同じイタリアでも都市によって、また同じ都市でも空港によって、そして同じ空港でもターミナルによって手続きの方法や手順が違うので、そのケースごとに細かい説明を心がけてみました。

今回はローマのフィウミチーノ空港(別称:レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港)について、私の知っている範囲で記述してまいります。

フィウミチーノ空港にはターミナルが4つあるのですが、事実上メインで使用されているのは2つ、ターミナル1と3になります。どの航空会社を利用するかでターミナルが分かれますので、空港へ向かう際にあらかじめ確認が必要です。詳しくは、こちらの⇒ローマ空港・公式サイト(英語版)より確認できます。

〔ターミナル1〕

まず、イタリアのフラッグ・キャリアであるアリタリア航空は、こちらのターミナル1になります。

日本への直行便やミラノ・マルペンサ経由で帰国するケースの他、欧州の航空会社を利用するケースで、例えば、エールフランス航空でパリ乗継ぎ、KLMオランダ航空でアムステルダム乗継ぎ等々、様々なケースが考えられます。

また、今年の夏時間運航(3月31日~)より、ドイツのルフトハンザ航空やベルギーのブリュッセル航空がターミナル3から1へ移動していますので、全日空(ANA)と共同運航でフランクフルト、ミュンヘン、ブリュッセルなどでの乗継ぎの場合もこちらのターミナルです。

上の写真は、ターミナル1(アリタリ航空チェックインカウンターすぐ横)にある税関の窓口になります。

ターミナル1には、免税手続き代行業者のカウンターがないため、前編でご説明した①の方法=免税対象品を航空会社への預け荷物(スーツケース類)に入れて手続きする場合は、まず航空会社のチェックインカウンターでチェックインをし、その際に免税手続きがある旨を伝えて、バゲージクレーム(受託手荷物)タグを付けてもらったスーツケースを持って税関へ向かいます。

手続きに必要な書類は:

*免税書類と購入品のレシート

*パスポート

*搭乗券

この3点になります。

上の窓口で書類の承認(現在は電子スタンプ)が済んだら、スーツケースはすぐ横にあるレーン(写真では閉まっていますが、左側の銀色の台のところ)から流すので、航空会社のカウンターへ戻る必要がありません。

次に、前編でご説明した②の方法=免税対象品を機内持ち込みの手荷物に入れて手続きする場合についてです。

こちらの場合、日本行きの直行便のケースと欧州線で乗継ぐケースで違ってくるので注意してください。

というのは、ミラノのマルペンサ空港ではセキュリティ・チェックを通った後の出発ゲートエリア内に税関〔DOGANA/Customs〕と免税手続き代行業者の窓口カウンターがありましたが、フィウミチーノ空港の場合は、さらにパスポート・コントロールを通過してからでないと手続きができません。つまり、日本までの直行便で帰国する方は、セキュリティ⇒パスポート⇒免税手続きという順になりますが、欧州線で乗継ぐケースでは、イタリアと乗継ぎする欧州の国が『シェンゲン協定』で締結されている場合、パスポート・コントロールはイタリアではなくその乗継都市の空港で受けることになるからです。

そのため、免税対象品が手荷物になっている方は、EU加盟国の最終出国地での手続きとなるので、欧州線で乗継ぐ空港で、税関または代行業者カウンターを探して手続きを行なってください。

乗継時間が短かったり飛行機が遅れたりすると、この免税手続きを行なうことができなくなることもありますので、充分にご注意ください。

上の写真は、フィウミチーノ空港の出発ゲートエリア内の免税手続き代行業者の窓口カウンターなのですが、実は昨年まではセキュリティ・チェックのすぐ後のDゲート付近にあったので、欧州線に乗る乗客でもここで手続きが可能でした。

現在は上述のように、パスポート・コントロールの後のEゲートエリアへ移動したため、勝手が違ってきてしまいました。

ですが、さらに遡ると元々は現在と同様にパスポート・コントロールの後にあったことを考えると、こういった規定は予告なく変わることがあると思っていた方が良いでしょう。

余談ですが、マルペンサ空港も同じように、中の税関が以前はパスポート・コントロールの後に位置していました。

〔ターミナル3〕

こちらは、海外キャリア(航空会社)による北米線、中近東・アジア線や一部の欧州線などが利用するターミナルとなっています。

上述したターミナル1と少し手順が異なり、ミラノ編のマルペンサ空港と同じ手続きとなります。

ターミナルの出発階に到着したら、〔VAT REFUND/Customs〕の表示を探して、矢印の指し示すチェックインカウンターの奥の方に進んで下さい。

すると上の写真のように、マルペンサ空港と同様に3つの会社(詳しくは前編を参照)の窓口があるので、書類と同じ会社のカウンターで手続きをします。

あらかじめ航空券を印刷して持っている場合は、航空会社のカウンターでチェックインをする前に、スーツケースを持ってこちらに来て手続きが可能です。航空券がない場合は、チェックインをして免税手続きが必要な旨を伝え、その際にスーツケースを預けずに、搭乗券をもらって荷物を持って向かいましょう。

手続きに必要な書類は:

*免税書類と購入品のレシート

*パスポート

*航空券(Eチケット)または搭乗券

この3点になります。

書類の処理が済むと、その場で払戻し方法の希望を聞かれますので、クレジットカードに振込んで欲しい場合は、該当のカードを渡して登録してもらうと、添付の封書に入れて郵送するよりも格段に処理がスピーディに行われます。ちなみに、払戻しはカード会社のレートで円換算されて日本円で戻りますが、円からユーロに交換した時よりも低いレートで計算されます。

また、現金(キャッシュ)で払い戻しを受けることもでき、基本的にはユーロとなりますが、これが一番早くて確実です。ユーロ圏にまた来る予定がある場合は、こちらがお勧めです。

※キャッシュの場合は、一定の手数料が引かれます。グローバルブルー社の場合、払戻し額が€800までは3~8ユーロと段階に応じ決まっていて、€800を超える時は金額の1%が手数料です。

なお、イタリアへ来る前に他のEU加盟国で発行された書類については、ここのすぐ横にある税関オフィスで承認を受けなければなりません。

また、免税会社の窓口でのチェックで、高額商品の書類については、税関へ行って承認を受けてくるよう指示される場合もあります。

そこで税関員に品物がどこにあるかを聞かれ、場合によってはスーツケースを開けて品物を見せるように指示されることもあります。

これらの手続きが無事に済んだら、スーツケースを持って自分が搭乗する航空会社のチェックインカウンターへ行って荷物を流せば完了です。

②の方法で機内持ち込み手荷物にする場合については、上述のターミナル1と同じ方法になります。

欧州線のシェンゲン協定加盟国経由の場合は、その乗継ぎをする空港での手続きとなり、ロシアや日本以外のアジアの国(中国や韓国など)、あるいは中近東諸国(ドバイ、ドーハなど)で乗継ぎをされる方は、パスポートコントロールの後の免税カウンター(または税関)で手続きを行なってください。

〔まとめ〕

免税書類については、払戻し手続き後は代行業者の方で回収されてしまうので、発行した店舗の方で顧客用控え(コピー)をくれない限り、手元に残りません。

現金をその場で受け取った場合は良いのですが、クレジットカードへの振込を選択した場合は、その確認ができるまで、本当に払戻しがされたのかどうか調べる手段が必要になります。

とりわけ、専用カウンターで手続きができず、書類を封筒に入れて専用ボックスや郵便ポストへ投函した場合は、書類が無事に免税会社の本部(封筒の宛名)まで届いたかどうかの確認もできません。

ショッピング情報が電子化された昨今では、空港で手続きをする前に予め書類番号を控えておくか、あるいはスマホで写真を撮っておけば、後から処理状況の進捗を調べること(トラッキング・システム)が可能になりました。書類番号は、バーコードの下にある<Doc-ID>というのがそれにあたります。

以下に、各社のサイトをリンクしておきますので、詳細を参照して下さい。

planet>(旧<PREMIER tax free>)

なお、各社ともにスマホ用のアプリがあるので、そちらをダウンロードしてあらかじめ登録をしておけば、各ショップでの免税書類発行の手続きがかなり簡略化されるようです。

最後に、今後また何かの変更があれば、こちらでもアップデートしたいと思いますが、基本的にはご自身で最新の情報を調べておかれることをお勧め致します。

※こちらは2019年10月時点での情報を基に記載しています。

更新日:2020年6月30日


さて、前編では一般的なイタリアにおける免税手続きの概要をご説明しましたが、後編では空港ごとに具体例をあげながら詳しくご説明したいと思います。

今回は、日本への直行便も就航しているイタリアの二大都市、ローマとミラノについて触れますが、まずは私が拠点とするミラノからのご案内です。

ミラノには2つの国際空港があり、ミラノ郊外(ミラノ市の北西約50km)に位置するマルペンサ空港と、ミラノ市の南西(中心部から約5km)にあるリナーテ空港です。

リナーテ空港は欧州線と国内線が中心で、マルペンサ空港は日本からの直行便など大陸間の中長距離線も発着しています。

〔ミラノ・マルペンサ空港〕

マルペンサ空港には2つのターミナルがあり、1998年にオープンした新しい方が<ターミナル1>として、主な航空会社が発着するターミナルで、もともと最初にあった方が<ターミナル2>として、LCC(ローコストキャリア)専用となっています。

つまり、日本からの旅行者の方の大半が利用されるのがターミナル1となります。

上の写真は、マルペンサ空港ターミナル1の出発階の中央エリア(12番)で、ここに免税手続きをするカウンターが並んでいます。

前編でご説明した①の方法=免税対象品を航空会社への預け荷物(スーツケース類)に入れて手続きする場合は、まずスーツケースを持ってこちらに行きます。

手続きに必要な書類は:

*免税書類と購入品のレシート

*パスポート

*航空券(Eチケット)または搭乗券

この3点になります。

あらかじめ航空券を印刷して持っている場合は、航空会社のカウンターでチェックインをする前に、こちらに来て手続きが可能です。航空券がない場合は、チェックインをして免税手続きが必要な旨を伝え、その際にスーツケースを預けずに、搭乗券をもらって荷物を持って向かいましょう。

前編に書いているように、3つの会社の窓口があるので、書類と同じ会社のカウンターで手続きをします。つまり、複数の会社の書類を持っている場合には、それぞれで手続きが必要です。

上の写真は非常にすいている状態ですが、時期、時間帯やタイミングによっては長蛇の列ができていることもしばしばありますので、免税手続きをする場合には余裕を持って空港へ向かった方がよいでしょう。

書類の処理が済むと、その場で払戻し方法の希望を聞かれますので、クレジットカードに振込んで欲しい場合は、該当のカードを渡して登録してもらうと、添付の封書に入れて郵送するよりも格段に処理がスピーディに行われます。ちなみに、払戻しはカード会社のレートで円換算されて日本円で戻りますが、円からユーロに交換した時よりも低いレートで計算されます。

また、現金(キャッシュ)で払い戻しを受けることもでき、基本的にはユーロとなりますが、これが一番早くて確実です。ユーロ圏にまた来る予定がある場合は、こちらがお勧めです。

※キャッシュの場合は、一定の手数料が引かれます。グローバルブルー社の場合、払戻し額が€800までは3~8ユーロと段階に応じ決まっていて、€800を超える時は金額の1%が手数料です。

なお、イタリアへ来る前に他のEU加盟国で発行された書類については、ここのすぐ近くにある税関(写真左端の看板掲示〔DOGANA/Customs〕とある矢印⇦の方向)で承認を受けなければなりません。

また、免税会社の窓口でのチェックで、高額商品の書類については、税関へ行って承認を受けてくるよう指示される場合もあります。

そこで税関員に品物がどこにあるかを聞かれ、場合によってはスーツケースを開けて品物を見せるように指示されることもあります。

これらの手続きが無事に済んだら、スーツケースを持って自分が搭乗する航空会社のチェックインカウンターへ行って荷物を流せば完了です。

このように、マルペンサ空港の免税カウンターで税関の代わりに業者が免税処理を代行するようになったのは、2015年のミラノEXPOの年からで、万博で旅行者が急増するにあたり免税手続きを簡略化するのが一番の目的だったようです。

それまでは必ず税関ですべての免税書類にスタンプ(承認印)をもらう必要があり、その書類を指定の封筒に入れて投函しクレジットカードへの振込み処理をしてもらうか、空港内の払戻し窓口に行って現金化するという処理の仕方が一般的だったのですが、その手間がかなり省略されて、免税カウンターで払戻しの処理(クレジットカードの登録または現金化)まで一回で済むようになりました。

なお、2018年9月からは税関承認が電子化されコンピューターで処理されるようになったため、実質的なスタンプは押されなくなりました。

次に、前編でご説明した②の方法=免税対象品を機内持ち込みの手荷物に入れて手続きする場合についてです。

チェックインをしてスーツケースを流した後、搭乗券をスキャンしてセキュリティ・チェックを受けて中に入り、エスカレーターで下の階へ降りると下の写真の場所に出ます。

日本行きの直行便などはBゲートなので左方向となりますが、手荷物での免税手続きがある方は、先に表示のTAX FREE REFUNDSという矢印に従って右方向へ進んで下さい。

免税店が並ぶエリアを少し進んでいくと、右手に下の写真のような場所が見つかると思います。

ここが出発ゲートエリア内にある税関〔DOGANA/Customs〕なのですが、この奥に進むと下の写真のように免税手続き代行業者3社の窓口カウンターが並んでいます。

外と同じように、自分が持っている書類と同じ会社の窓口で手続きをすることになります。

こちらで免税対象品を提示して、書類とレシート、パスポートと搭乗券を用意して下さい。

手続きや払戻しの方法などは、外の場合とまったく同じです。

外の手続きカウンターに比べると空いているようですが、タイミングによっては並んでいることもあるそうです。

〔ミラノ・リナーテ空港〕

マルペンサ空港と違って、免税手続き代行業者のカウンターは設置されていないため、①の方法で手続きを行なう場合は、まず航空会社のチェックインカウンターでチェックインをし、その際に免税手続きがある旨を伝えて、バゲージクレーム(受託手荷物)タグを付けてもらったスーツケースを持って税関へ向かい、書類に承認を受けるという手順です。

②の方法で機内持ち込み手荷物にする場合は、EU加盟国の最終出国地での手続きとなるので、欧州線で乗継ぎする際の空港で、税関または代行業者カウンターを探して手続きを行なってください。

税関の位置や窓口の運営時間などの詳細は、乗継の空港のWEBサイトや航空会社のHP等で確認しておくと良いでしょう。

なお、この夏、滑走路の全面改修工事のため3ヶ月間クローズしていたリナーテ空港ですが、10月27日より再稼働し始めたばかりです。ですが、空港ターミナル自体もかなり老朽化しているため、並行してターミナルの建物についても大規模な改装工事が進められています。この空港全体の工事完成予定は、現時点で2021年夏頃なので、それまでは税関等の場所などについても流動的になる可能性があります。

お伝えできる情報が分かれば、こちらでもアップデートしたいと思いますが、基本的にはご自身で最新の情報を調べておかれることをお勧め致します。

※後編:ローマの記事の最後に「まとめ」を書いているので、合わせてご参照ください。

※こちらは2019年10月時点での情報を基に記載しています。

更新日:2020年6月30日


日本では消費税が10%になったばかりですが、日本での価格表示は税別になっていることが多いかと思います。

イタリアでは表示価格はすべて税込金額になっていて、商品によって税率は異なりますが、旅行者が持ち帰るような物品は、ほぼ22%の付加価値税<VAT>が含まれています(ちなみに食料品は4~10%)。

そのうち免税手続きをすることで払戻還付されるのは11~15%(購入金額によって戻り率が変わる)となるので、大きな買物をされる場合にはとてもお得な制度ですよね。

...ということで、今回は『イタリアにおける免税手続き』についてご説明いたします。

〔免税の条件〕

タックスフリー加盟店(個人商店などで加盟していない店も多い)で、1日の1店舗の買物の合計額が免税対象額(154.95ユーロ*)以上になった際に、「タックスフリー プリーズ」と申告し、パスポートを提示(コピーでOKの場合もあり)して書類を発行してもらいます。

この条件は国ごとに異なりますので、詳しくは渡航先ごとに確認してください。

〔免税手続き代行業者〕

イタリアでは、主に以下の3つの代行業者があり、下の図の中央の<Global Blue TAX FREE>(グ

ローバルブルー社)加盟店が大半を占めています。次いで、右の<PREMIER tax free>(プレミア社⇒※現在<planet>「プラネット」に社名変更されていますが、書類等はまだ以前のものが使用されていることも)があり、少数ですが左の<TAX REFUND FOR TOURISTS>(タックスリファンド社)の場合もあります。これはお店によって異なります。

〔免税書類〕

一昔前は、書類に名前や住所等の情報を自分で記入するケースが多かったのですが、その後はショップの店員が端末に入力して書類を印刷してくれるケースが増え、さらに最近ではテクノロジーの発達で、お店のタブレットに必要事項を入力をしたり、パスポートを直接スキャンするだけでデータが読み込まれるケースもあり、だいぶ簡略化されている印象です。

なお、ブランド店では顧客リストに登録(他都市でも同ブランドで買物したことがある場合)されていると、名前とパスポート番号で検索がかけられ、入力の手間が省けます。ただし、パスポートを更新して番号や名前等が変わっている場合はご注意ください。

テクノロジー化に伴い、免税書類も多様化していて、同じグローバルブルー社でもA4サイズの書式の場合もあれば、長いレシートのような様式の場合もあり、またお店によってレシートの控えをセロテープやホチキス止めしてくれる所もあれば、別に渡してくる所もあるので、レシートを失くさないように受け取った際に書類と一緒に保存しておきましょう。

〔記入内容〕

この時点で、万が一パスポート番号や名前のスペルが違っていたりすると、空港での手続き時にNGとなってしまうこともあるので、面倒でも間違いがないかチェックされることをお勧めします。

そして、どの様式でも共通して必要なのは、購入者の署名(サイン)です。大概の場合、お店で署名欄にサインするよう指示されますので、パスポートと同じサインをします。たまに、その場で言ってくれない人もいるので、自身でチェックして記入しておきましょう。

〔免税手続き〕

いよいよ帰国時の空港での手続きですが、大きく分けて以下の2通りあります。

航空会社への預け荷物(スーツケース類)に入れて、チェックインエリアの税関または代行窓口にて行なう(※チェックイン前にできるケースとチェックイン後でないとできないケースあり)

機内持ち込みの手荷物に入れて、セキュリティチェック後(またはパスポートコントロール後)の中の税関または代行窓口で行なうか、帰国ルートによっては乗継地の空港で行なう

原則はEU加盟国の最終出国地での手続きとなりますので、ヨーロッパを周遊する場合やイタリア旅行の後にEUの他都市に立ち寄ってから帰国する場合などは、日本へ帰国する際の最後のEU加盟国の出発地点でまとめて手続きをしなくてはなりません。

また、払戻しを受けるための大前提は、 購入品が未使用の状態で旅行者とともに出国して持ち帰られることです。ですので、基本的に値札等のタグはつけたままでおきましょう。

例えば、①のケースで品物や金額によっては税関認証が必要となる場合があり、税関では実際にスーツケースの中に対象品が入っているか荷物を開けて品物をチェックされることが時々あります。よくある例は、トップブランドのバッグや衣類などでも高額商品のものです。

万が一、税関で商品を見せるように言われた場合は、すぐに取り出せるように荷造りしておくと良いでしょう。

②のケースは、基本的にスーツケースに入れられない、またはセキュリティ上で入れるのが心配な品物の場合です。例としては、高級時計、ジュエリー等の貴金属・宝飾品、精密機械、壊れやすいものなどが挙げられます。

特に高級時計やジュエリー類の高額商品は、①の方法では税関認証を受けることができず、②の方法で手続きするよう指示されます。税関で品物を提示する際は、購入時の箱に入った状態で、念のため購入時に渡された保証書なども一緒に見せられるように用意しておきましょう。

上記の手続きの細かい手順については、同じイタリアでも空港やターミナルによって異なりますので、さらに具体的な手順については後編でご紹介したいと思います。

※こちらは2019年10月時点での情報を基に記載しています。

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