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今日から3回にわたってイタリアの世界遺産の一つ、ヴェローナ旧市街をご紹介させて頂きます!

ミラノとヴェネツィアの中間に位置するヴェローナへは、ミラノから電車で約1時間半で到着します。また、見どころはすべて徒歩で周れる範囲なので、日帰りでも十分に観光できます。ここでは、私が実際に歩き回って撮影した写真を中心にレポートしていきますね。

ヴェローナのポルタ・ヌオーヴァ駅から最初の観光スポットであるアレーナ(Arena)=円形闘技場までは、徒歩だと約20分ほどでしょうか。駅前から中心部を目指して最初に見えてくるモニュメントが、写真のポルタ・ヌオーヴァ(Porta Nuova)=新しい門という名前ですが、16世紀に作られた旧市街への入口の門で、駅の名前にもつけられています。

この門から延びる大通りが約1キロあるコルソ・ポルタ・ヌオーヴァ(Corso Porta Nuova)で、アレーナがあるブラ広場(Piazza Brà)へと通じています。

もし、市内散策のために体力を温存しておきたい方は、駅前のバスターミナルからバスに乗れば、あっという間にブラ広場まで到着します(駅構内のTabacchiで往復分のチケットを買っておくといいでしょう)。

こちらがブラ広場...ヴェローナの市街地の中心に当たります。奥に見えている神殿風の建物はバルビエリ宮殿(Plazzo Barbieri)で、現在はヴェローナ市庁舎として使われています。

そして、こちらがアレーナ...約2000年前に建設されたローマ時代の円形闘技場ですが、その保存状態の良さと音響効果の良さから、夏の野外オペラが催されることで世界的にも有名です。

(野外オペラについては後日あらためてレポートしたいと思います!)

ちなみに、アレーナとはラテン語の「砂」を意味しますが、これは格闘技などで流れた血を吸収させるために平土間部分に砂が敷かれたことから来ているそうです。日本では現在、スケートリンクなどの室内競技施設を特にアリーナ(英語読み)と呼ぶことが多いですが、ドームや武道館などでコンサートなどが行われる際に、ステージ前の中央のフィールドに臨時の席を設けて「アリーナ席」と呼ぶのもこれが由来のようです。

ブラ広場からは、大理石張りの歩行者専用道路マッツィーニ通り(Via Giuseppe Mazzini)を真っ直ぐ進むのが分かりやすいです。距離にすると500メートルほどでしょうか。

ただし、ここはヴェローナでも屈指のショッピング・ストリートとなっていて、女性にとって素通りをするのはちょっと難しいところ。。。

私も添乗員時代にヴェローナを訪れた頃は、いつも移動途中に観光で立ち寄るだけだったので、グループの引率でこの通りも足早に通り過ぎなければなりませんでした。なので、ヴェローナにはいつかプライベートでゆっくり来たいなぁと思いながら、なかなか機会が持てずにいました。

実は、今回もあまり時間が取れなかったのですが、とりあえずショーウインドーを横目に目的地へと足を運ぶことにしましょう(笑)

写真で通りの先の方に見えているのはランベルティの塔(Torre dei Lamberti)です。

マッツィーニ通りを突き当たったところがカッペッロ通り(Via Cappello)になり、そこを右折して直ぐの左手にジュリエットの家(Casa di Giulietta)があります。

あのシェークスピアの恋愛悲劇「ロミオとジュリエット」の物語の舞台の街としても有名なヴェローナですが、中でも実際にジュリエットが住んでいたとされる家が一般公開されていて、世界中から観光客が訪れています。

中庭までは誰でも入ることができますが、家の中を見学するのは有料です。でも、建物内に入ると「かの有名なバルコニー」にも出られます。たくさんの舞台やミュージカルで上演され、映画化もされてきた名作なので、あのバルコニーのシーンは誰もが思い起こされることでしょう。

そして、ほとんどの観光客のお目当ては、中庭に設置されているジュリエットのブロンズ像と記念写真を撮ること!そのための順番待ちで自然と列ができる程です。特にジュリエットの右胸を触ると恋愛が成就するという迷信?があるためか、ご覧のようにテカテカに輝いています。

ヴェローナ市内観光のご紹介は明日に続きます!

なお、観光の順路を示した分かりやすい地図があったので、参照までにリンクを添付します。

ヴェローナ市街地図(JAPAN-ITALY Travelさんのリンクマップをお借りしました)

更新日:2020年7月29日


いつの間にか8月に入り💦ミラノもすっかりバカンスモードです🎵

街中では路上駐車も走っている車の数も激減し、人影も少なくなり、そして商店やレストランのシャッターが閉まり始めました。そう、イタリアでは来週8月15日がフェッラゴスト(聖母被昇天の日)の祝日で、その前後から2-3週間の夏休みを取るところが圧倒的に多いのです。まるで日本のお盆休みのようですが、日本だったら企業でも大抵1週間から10日、商店やレストランなら土日を挟んでも1週間以内のお休みがせいぜいといったところですよね。

ところがここイタリアでは、2週間のお休みは当たり前!長いところでは8月丸々1ヶ月お休みしてしまうところも珍しくありません!!特にミラノのような商業都市では、ミラネーゼたちが海外旅行や国内の海や山に行ってしまって、街から人が居なくなるゴーストタウン状態になってしまうので、営業していても効率が悪いのでしょう。そして、何よりイタリア人にとって、この夏の長期休暇=ヴァカンツェ・エスティーヴェ(vacanze estive)は、人生においてなくてはならい不可欠のものなのです!(大げさではなく本当の話です・笑)

<この貼り紙には、夏季のお休みは8月5日から29日です・・・とシンプルに書いてあります>

<ミラノ市内の道路もガラーーーン!!ここ普段はいつも渋滞している辺りです>

もう一つ、夏休みといえば学生や子供たちはどうなんだろうと思われるでしょう。はい、こちらも期待を裏切らず、スケールが大きいですよ~。

ほとんどの学校は6月半ばから9月半ばまで、丸々3ヶ月もお休みです!!!その代わり、その間に勉強したことを忘れてしまわないようにと宿題はたーっぷりと出されます。。。それにしても、長過ぎますよね(苦笑)共働きの親御さんにとっては大変です!

そんな訳で、8月にヨーロッパを旅行される方は、目的のお店やレストランが夏季休暇でしまっていないかどうか、事前にチェックをされることをお勧めします!



今日のレポートはこちら~ミラノ観光の目玉でもある『最後の晩餐』です。

私がツアーコンダクターをしている頃にグループで何度も訪れた場所ですが、先日15年ぶりに内部に入って鑑賞してきました!

実は、2016年の5月31日より料金(チケット代+予約料)が€8⇒€12と一気に4ユーロも値上がりしたのですが、それに伴い変更点がいくつかあったので、そちらを含めて早速こちらでご案内させて頂きたいと思います。

まず、こちらの写真をご覧ください~これ、私のスマホで直に撮影したもので、絵葉書や本を撮影したわけではありません!そう、なんと現在はフラッシュを点けなければ見学者による撮影が可能になったのです!!(以前はNGだったので、まだ撮影不可の表示が出されたままですが・・・)

イタリア・ルネッサンスの巨匠=レオナルド・ダ・ヴィンチの代表作の一つ『最後の晩餐』は、描かれてから500年以上の間、決して保存環境が良いとはいえない状態に置かれてきたり、第二次大戦時の空爆を免れたりと、この作品が辿った歴史的経緯などから「奇跡の絵画」とも呼ばれ、イタリアでも1980年と初期段階でユネスコの世界遺産に指定されました。そして、20年以上に渡る本格的な大修復作業を終えて鮮やかに蘇ってからは、ミラノが世界に誇る至宝として、より多くの観光客を世界中から集めています。

サンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会に隣接するドメニコ会修道院の食堂の壁に直接描かれた壁画であるため、キャンバスに描かれた絵画のように海外に持ち出して展示することができないので、ここ「ミラノまで足を運ばないことには鑑賞することができない!」という点も付加価値となっていることは言うまでもありませんが、近年では長編推理小説「ダ・ヴィンチ・コード(The Da Vinci Code)」とその映画化作品により、ミステリーや謎解き的な観点から世界的な注目を集めたこともあるのでしょう。

その鑑賞方法は他の美術館とは異なり厳格に制限を設けていて完全予約制なので、チケットの事前予約がほぼ必須となります。1回に入場できる人数は25名で、鑑賞時間はきっかり15分間。そのため、予約時間に遅れてしまったりするとせっかくの予約も無効になってしまいますし、一度した予約は変更もキャンセルもできませんのでご注意ください。

また、予約開始が不定期なため、常に公式サイトをチェックするしかありません。大体2-3か月前にスタートしますが、オンラインでの販売数は制限されているため、発売開始されると瞬く間に売り切れてしまいます。また、大手の旅行代理店がまとめて枠を押さえてしまうこともあり、一般の方にはチケットが取り辛いのが現状です。あとは地道に電話をかけるしかないのですが、この電話もなかなか繋がり難いので、日本から国際電話となるとハードルが高いですよね。

さて、今回のもう一つの変更点はチケットオフィスが移動したことです。下の写真に示したように、最後の晩餐の入口より30メートルほど左へ行った隣の建物の中に独立しました。

到着したら、まずはこちらのチケットオフィスに行って予約番号を伝えてチケットを発券してもらいます。(※予約時間の20分前までに引き換える必要があります)

また、オーディオガイド(3.5ユーロ)を借りる場合もこちらで申し出て下さい。ただし、ギャランティとしてID(旅行者の場合パスポート)を預けなければなりません。窓口の人に確認したところパスポートのコピーでもOKとのことでしたが、イタリアでは人によって言うことが変わるので、こちらは保証できません。オーディオガイドを借りる予定のある方は、念のためパスポートのオリジナルを持っていき、コピーでもOKと言われたらそちらのコピーを預けた方が無難だと思います。

予約時間の少し前になったら入口(写真の黄色矢印)へ、ここで手荷物検査があります。大きな荷物では入れないので注意して下さい!そして空港にあるようなX線のアーチ(金属探知機)を通って待合室へ。。。待合室の壁にはイタリア語と英語で写真と説明が書かれているので、そちらを見ながら待っていれば、時間になると係員が来てチケットを確認して中に進めます。内部を湿気から守るために工夫されたガラスの自動扉が開閉しながら少しずつ進み、いよいよ名画との対面です!!

ご覧のように、この空間を25名で貸し切っての鑑賞です・・・近くから細部を見たり、遠近法を確認するため遠くから見たり、15分間を目いっぱい堪能して下さい♪

そして、この壁画の対面にあるフレスコ画「キリストの磔刑」(同じ時期にロンバルディア地方の画家によって描かれた壁画)もせっかくなのでご覧になっていらして下さいね。

壁画を描く場合に主に用いられる伝統的なフレスコ画技法と、ダ・ヴィンチがあえて選んだテンペラ画に似た技法との違いを比較できる点でも興味深いです。

出口にはトイレと売店がありますが、外に出たらぜひ立ち寄って頂きたいのが隣接する教会です。時間帯によっては閉まっていることもありますし、ミサの最中は見学はできませんが、ユネスコによって指定されている世界遺産は『最後の晩餐』だけではなく、それを含めたサンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会とドメニコ会修道院という括りになっていますので、ここまで来てこちらに立ち寄らない手はないですよね!

外観とは全く違ったイメージの教会内部も一見の価値がある建築物です。

そして、主祭壇の左手奥からは修道院の中庭回廊に出ることができます。修道士たちが瞑想をする空間だけあって、静寂に包まれた神秘的な世界観を感じられるのではないでしょうか。

もし教会がクローズしていた場合は、建物の裏手にぐるりと回ってみてください。回廊へ直接はいることができる入口が見つかると思います。

そちらから入ると、ご覧のように中庭回廊から教会を背景にした素敵なショットを写真に収めることができるので、お勧めです!お時間に余裕のある方は是非どうぞ。。。

さて、最後にサンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会までのアクセスですが、公共の交通機関で行くには主に2つの手段があります。

1つは地下鉄で行く方法~1号線・M1〔赤ライン〕または2号線・M2〔緑ライン〕のカドルナ<CADORNA>駅(ノルド鉄道の始発駅でもある)から徒歩で10分ほどです。もしくは1号線でくる場合は、隣のコンチリアツィオーネ<CONCILIAZIONE>駅からの方が距離的に近いです。

ヨーロッパの市街地は、通りの角に必ず通り名が書いてありますので、地図と照らし合わせて確認しながら歩けば、迷わずにたどり着けるはずです。

もう1つはトラムで行く方法~例えば、ドゥオーモ広場の停留所から16番のトラムに乗って5つ目...教会のすぐ目の前に停まるので便利です。停留所の場所はドゥオーモを背にして広場の左手の角にベネトン<Benetton>のショップがあるので、そこを左に曲がってすぐのところ...ちょうど時計ショップのロレックス<ROLEX>の前がマッツィーニ<Mazzini(Duomo)>という乗り場になります。16番はサンシーロ<SAN SIRO>行きになります。トラムに乗る場合は、あらかじめチケットが必要になります(車内では購入できません)ので、事前に地下鉄駅かタバコ屋などでお求め下さい。(1回券1.5ユーロで90分有効、地下鉄やバスと共通)

トラムに乗っていると、こちらの写真のように教会の後ろ側が見えてきますので、次の停留所で降りるということでボタンを押して下さい。教会を通り過ぎてすぐのところが降り場です。

ルイジーロでは、最後の晩餐のチケット予約代行を取り扱っております。チケット代金+一定の手配手数料を頂戴しておりますが、大手の旅行代理店と比較しても良心的な価格でご案内しておりますので、ご興味のある方はホームページよりご連絡ください。

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