ミラノの祝日とスカラ座の幕開け☆
- 舞緒ルイ
- 2016年12月7日
- 読了時間: 3分
12月7日は『聖アンブロージョの日』(Sant’Ambrogio)...ミラノの守護聖人の日であるため、イタリアの中でもミラノだけが祝日となります。そして、毎年この日がオペラハウスの最高峰<スカラ座>のシーズン開幕(初日)というのが伝統となっています!
オペラの殿堂の開幕に顔を揃えるのは、イタリアの貴族や富裕層をはじめ、政界、財界、芸能・スポーツ・ファッション界等のセレブたち...時には国賓級のVIPまでが鑑賞に来るということで、今年は誰が登場するのか?一体どんなファッションで現れるのか?それを追うカメラや野次馬も殺到し、毎年トップニュースで取り上げられて話題となります。
そのためセキュリティや警備も厳重で、実際にお昼過ぎから警察が出始めていて、夕方からは劇場前の通りが交通規制までされる程です!


今年の幕開けの演目は、ジャコモ・プッチーニの『蝶々夫人』(マダム・バタフライ)で、実際にここスカラ座で初演が行われたイタリア・オペラの代表作の一つです。
初日の上演は、スカラ座のすぐ近くのガレリア内に設置された巨大モニターを通じて生中継されるのですが、そのモニターがこちらの写真です。
こちらは昨日(6日)のガレリアの様子... 既にモニターが設置されていました。
蝶々夫人ということが一目でわかる挿絵が描かれていました。
高貴で裕福なミラネーゼの社交の場ともなっているので、観客はこの日のために新調した衣装で着飾って出かける訳ですが、そんな独特な雰囲気を生で体験するには、まずチケットの入手が不可欠です!
初日は年に一度の特別な日なので、このチケットの値段が破格な上に入手も困難で、プレミアムが付くのも必至といわれています。

試しにどれくらいの価格なのか気になって、スカラ座の公式サイトを見てみたところ、当日にも拘わらず、まだチケットが売られているではありませんか!
しかし、やはり初日は特別な日...入手可能なチケットはあっても正規料金でもお高~い!
一番良い席が2400ユーロ(現在のレートで約30万円弱)、他の日の同じ演目で同じカテゴリーの席300ユーロ(約3.6万円)の8倍です。
わずか20数席ですが、入手困難と言われていた初日チケットが残っているのは、イタリアの景気の悪さの反映でしょうか?
さて、本日・初日は18時から公演開始ですが、国営放送Rai1でも生中継されていました!こちらはテレビの画面を撮影したもの。。。日本が舞台の作品ということで、舞台装置もオペラ歌手の衣装も和を取り入れた日本的なもので興味深いです。

そして、幕間には現場からジャーナリストたちが中継をしていて、 休憩中にロビーに現れる有名人たちにインタビューをしていました。ご婦人たちのロングドレスや宝飾品も豪華でしたが、イタリア人紳士の着こなしは、さっすが~と思う方がたくさんいました!

終演後のニュースでは、歌手たちへの賛辞の拍手が10数分鳴り止まなかった・・・ということで、大成功の幕開けだったようです!100年以上前に作曲されたオペラ作品が、色褪せることなく伝承されていることにも感慨を覚えました。
ルイジーロでは、スカラ座をはじめとしたオペラやバレエ公演などのチケット予約代行も承っています。ご旅行のスケジュールに合わせて本場のオペラ体験をされたい方、オペラファンの方は、是非お気軽にお問合せ下さい♪
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