ミラノのカーニバル☆
- 舞緒ルイ
- 2017年3月11日
- 読了時間: 3分
先週の土曜日、ミラノの中心部ではカーニバル(謝肉祭)の最終日を祝うパレードが行なわれました。
ちょうど近くを通りかかったので足を止めて覗いてみると、在住の南米人らしき若者が幾つかのチームに分かれ、お揃いのコスチュームを着て踊りながら行進をしていました。

ちょっと浅草のサンバ・カーニバルを彷彿とさせるようなイメージです。。。

イタリアではヴェネツィアのカーニバルが世界的にも有名ですが、この時期はヨーロッパの各都市で色々な趣向のパレードやイベントが行なわれます。 カーニバルの時期は、その年の復活祭を基準に遡って計算されるため毎年変わりますが(計算の仕方等、詳しくは改めて)、主な都市では四旬節(復活祭の46日前)の始まる『灰の水曜日』の前日である『肥沃の火曜日』が最終日と定められ、その前の1~2週間(国や地域によって異なる)の期間となります。
ところが、なぜかここミラノだけは少し期間が長く、火曜ではなく土曜日までなのです。私も不思議に思ったので、ちょっと調べてみて理由が分かりました! その昔、ミラノの守護聖人アンブロジアーナが、各地を巡礼していてカーニバル最終日までにミラノに戻って来られない年があったそうです。ミラノ市民は我らが聖人の到着を待ち、遅れてカーニバルを祝ったのだとか。。。何ともイタリア的な理由ですよね(笑) そして、カーニバルの語源についても諸説あるのですが、私が一番それらしいと思ったものをご紹介すると。。。英語ではCarnivalと綴られますが、イタリア語ではCarnevale(カルネヴァーレ)となり、このCarneは「お肉」、そしてvaleは「さらば!」とか「お別れ」という意味があります。つまり、復活祭前の四旬節の節制に入る前に、思いっきりお肉を食べて、「お肉さん、暫くお目にかかれませんね、さようなら・・・」といってお祭り騒ぎをしたのが起源という訳です! 日本語で『謝肉祭』と訳されるのは、お肉に感謝するお祭りといった意味合いからなのでしょう。 しかし、実際に今の世の中でどんなに敬虔な信者の人でも、本当にこの期間にお肉を食べないのかどうかを調査したら、おそらくきちんと守っているのは聖職者の方たちだけではないでしょうか?!
イタリアの各都市では、市が主催する大掛かりなイベントの他に、各地域や学校などで子供が主体に仮装をして街を練り歩きながら、コリアンドロと呼ばれる紙吹雪を撒き散らしたり、カラースプレーをかけ合ったりして楽しみます。イメージでいうと、日本で近ごろ流行っている『ハロウィンパレード』のような感じです。
そのため、カーニバルの時期が近づくと、ショッピングセンターやメルカート(市場)などで仮装用の衣装が店頭に並びます。

女の子に人気なのは、圧倒的にプリンセス系のドレスですが、ミニーマウスなどのディズニーのキャラクターなども見られます。

そして、男の子だとバットマンやスパイダーマンなどのヒーロー系や現実的にお巡りさんや消防士の恰好だったり、三銃士やスターウォーズなども人気です。

こちらはさらに1週前の日曜日...たまたま近所を通りかかった町内会のパレードらしきご一行。
お姫様の恰好をした女の子たちはお菓子を食べながら歩いています。

付き添いの保護者の中にはカラフルなウィッグを付けたり仮面を被っている大人もいましたが、このスーパーマンのコスチュームを着たスーパーガールの女の子のように、ちょっとお姉さん世代もいます。例の紙吹雪=コリアンドロが髪の毛にくっついていますね。

別の場所ではダースベイダーの男の子を見かけました。お父さんがスマホで記念撮影をしているところで、本人もなりきっている様子です。

以上、身近なミラノのカーニバルの様子をお伝えしました~
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