コロナ禍のサマーセール
- 舞緒ルイ
- 2020年7月29日
- 読了時間: 4分
更新日:2020年7月30日
まずは、皆様に「暑中お見舞い申し上げます!」
そして、日本は長梅雨で、各地で豪雨災害が出ているとのこと、被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。。。
さて、7月も間もなく終わろうとしている今日のテーマはショッピングです。この時期の楽しみといえば、サマーセール!
例年だと、夏のセールは7月初旬に始まるのですが、今年はコロナの影響で後倒しになっています。イタリアでは「セール期間」についても州令で決められるのですが、今年のサマーセールは、公式には8月1日~と発表されています。
ということで、7月に入ってからも、各商店では「表向き」にはセールの告知はされていませんでした。
イタリア語でセールを表わす言葉はサルディ<SALDI>なので、この言葉を使わずに、プロモーション<PROMOZIONI>とか、それとなく匂わすような言葉で注意を引き付けている店舗はいくつか見かけました。
ところが、今週に入ってからは、各店舗でフライング?的に堂々と告知され始めました!
(今週末はもう8月なので、待ちに待った!という感じなのでしょう…笑)

【ショッピングセンターの各店舗の表示】
例年、セール開始時は30・40・50%オフくらいから始まり、やがて60・70%オフと値引き率が上がっていくのが定番なのですが、ご覧のように、いきなり50~80%という表示がみられます。
今年は、2ヶ月以上に渡るロックダウンで、イタリア中の商店やデパートがクローズされていたため、春夏物がかなり売れ残っていると言われていましたが、チラッと中を覗いてみると、奥の方には春先に売り捌けなかった冬物まで置いているブランドもありました。
コロナ禍の不況対策として、なるべく正価で売って利益率を保てるようにという観点で後倒しにされたと思われる行政措置でしたが、商品が売れないことには元も子もありません。
特に、ミラノのように、夏の期間は街から人が消えてしまうようなところでは、ミラネーゼがバカンスへ出発してしまう前に、できるだけ品物を売り捌く必要があるのです!
(ミラノの夏の様子は、コチラ☜の記事を参照してみて下さい!)
さらに、今年は春の「イースター休暇」がロックダウン中でステイホームを余儀なくされていたため、夏休みを前倒しでバカンスに出かけるミラネーゼが多い印象です。というのは、7月中旬で既に市内の道路がガランとしているのです!

【7月中旬のミラノ市内の道路】
各店舗の入口には、「入店前にジェルで手を消毒し、使い捨て手袋を使用して下さい。店内では安全のため距離を保って下さい。」という看板とともに、ジェルと手袋が設置されています。

【店舗入口に設置された消毒ジェルと使い捨て手袋】
先週末、ロックダウン解除後に初めて、街の中心部を通りかかったのですが、やはり観光客の姿はなく、シャッターを閉めている商店も目につきました。
おそらく観光都市や観光地などは、似たり寄ったりといった状況ではないでしょうか。
今週末から始まるサマーセールですが、どうにかイタリア経済の復興のために一役かってくれると良いのですが。。。
<イタリアの状況の推移>
では引き続き、イタリアの状況レポートです。(この記事は執筆時7月29日の現地12時現在の情報を基に書いています)
過去3週間の推移を1日の増加数の週ごとの平均値で見てみましょう。
*7/03-7/09 感染者数: 200 死者数: 15 回復者数: 299
*7/10-7/16 感染者数: 196 死者数: 13 回復者数: 324
*7/17-7/23 感染者数: 229 死者数: 11 回復者数: 229
世界の状況は相変わらず収束の様子が見られないばかりか、日本の感染拡大の様子が心配される毎日ですが、ヨーロッパでもフランス、ドイツやスペインの一部の地域では、第二波が来ているというニュースを聞きました。
そんな中、イタリアは数値的には横這いに見えますが、状況としては落ち着いているような気がします。
コロナ陽性者の軽症患者の収容先として使用されていたミラノの中央駅前のホテルも、先日クローズされ、重篤患者数も確実に減っていて、ここ数日は一日の死者数も4日連続で5人という、ピーク時の状況を考えたら、かなり低く推移しているからです。
屋外でのマスク着用義務が解除されてから2週間経ちますが、それでも、この暑さの中でマスクを着け続けるミラネーゼたち(人生でマスクを一度も着けたことがなかったような彼ら)を見る度に、恐怖の体験は人をこんなにも変えるのだと感慨深く思ったりします。
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