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欧州第二波~イタリアも再ロックダウンに!

  • 執筆者の写真: 舞緒ルイ
    舞緒ルイ
  • 2020年11月6日
  • 読了時間: 4分

前回のブログ更新からの1ヶ月の間に、ヨーロッパにおける新型コロナウィルスの「第二波」は瞬く間に拡がりを見せました。


夏場には抑えられていた感染者数も死者数も日に日に増え始め、イタリアでは、感染拡大防止のために出された「マスク着用の再義務化」の政令に続いて、10月中の10日の間に3回も首相令が更新され、飲食店の営業時間短縮や夜間外出禁止等の措置が次々と出され、段階的に再規制が敷かれていました。


今回はイタリアに先駆けて、フランス、スペイン、ドイツ、イギリスなどで、夜間外出禁止令が出たり、部分的な都市封鎖が行われたりしていましたが、そういうニュースを耳にしながら、イタリアも時間の問題だろう...と覚悟はしていたのです。


そして、現地11月4日夜にコンテ首相が改めて記者会見し、新たな首相令を発表し、11月6日から部分的なロックダウンが行われることになりました。


今のところは全国一斉の措置ではなく、感染拡大の危険度に応じて、病院のベッドの占有率や症状のある人の割合などの基準をもとに、州ごとに「レッド」「オレンジ」「イエロー」の3つのゾーンに分けられて、それぞれに規制内容が設定されました。

【新首相令による危険度別3つのゾーン】


上の地図上で色分けされているように、ミラノのあるロンバルディア州の他には、トリノのあるピエモンテ州、アルプスの麓にあるヴァッレ・ダオスタ州、そしてイタリア半島の爪先にあるカラブリア州の4州が、最も危険度の高い「レッド・ゾーン」に指定され、仕事や緊急の場合以外は住んでいる自治体内でも移動が禁じられるという、実質上のロックダウンです。春の時と同様に、必需品の買い出しなどで外出する際にも、自己宣誓書の携帯が必要になります。

食料品店や薬局など生活必需品の販売店を除いた小売店も閉鎖され、学校も中学2年生以上はオンライン授業となります。


南部のシチリア州とプーリア州の2州は、次いで危険度の高い「オレンジ・ゾーン」に指定され、仕事や通学などの必要がない限り、自治体をまたぐ移動が禁止されます。さらに、夜の10時から朝の5時までは外出禁止となり、禁止されている時間に外出する場合は自己宣誓書の携帯が義務づけらます。加えて、週末のショッピングセンターや市場の営業が禁止となります。


レッド、オレンジ共に飲食店の営業はデリバリーを除いて禁止で、テイクアウトは22時までとなります。


今回、レッドとオレンジ以外の地域は「イエロー・ゾーン」となり、昼間の移動制限は自粛を推奨されていますが、やはり夜間の外出は禁止となり、飲食店などは午後6時までに営業を終えなければなりません。


また、映画館、劇場、ジム、プール、美術館や博物館なども、全土で閉鎖されます

全国一律でなく少し複雑になるため、日本大使館の方で以下のように一覧にしてHPに掲載してくれています。

【ゾーン別措置一覧~11/5現在】


地域の色分けは、感染状況を基に15日ごとに見直すとしていて、措置自体は12月3日まで適用される予定です。



<イタリアの感染状況の推移>

では、イタリアのその後の感染状況を数字で比較してみたいと思います。(この記事は執筆時11月6日の現地16時現在の情報を基に書いています)


過去5週間の推移を1日の増加数の週ごとの平均値で見てみましょう。


   *10/ 2-10/ 8 感染者数: 2,999 死者数: 24 回復者数:1,074

   *10/ 9-10/15 感染者数: 6,173 死者数: 41 回復者数:1,372

   *10/16-10/22 感染者数:10,733 死者数: 85 回復者数:1,927  

   *10/23-10/29 感染者数:21,553 死者数:165 回復者数:2,832

   *10/30-11/ 5 感染者数:29,755 死者数:298 回復者数:4,294  


ご覧のように、10月に入ってから新規感染者も死者数も週ごとに倍増し、10月14日に過去最多の1日の感染者数を記録して以来、16日には1万人を超え、25日には2万人を超え、30日には3万人を超え、昨日5日は3万4,500人と記録を更新し続けている現状で、累計の総感染者数は80万人を超えています💦

死者数も、10月21日に春以来の100人台となり、27日以降は200人台が続き、11月3日には300人台を記録、昨日5日は445人となって、総死者数は4万人を超えてしまいました!


第一波の時に比べると、死者数の増加は緩やかだと言われていたものの、このままのペースで増え続ければ、当然あっという間に病床が埋まってしまい、医療機関がひっ迫してしまうのは避けられなくなってしまうでしょう。


このまま状況が改善されなければ、クリスマスやお正月はどうなってしまうのか。。。

せっかく少しずつ日常に戻りつつあった生活が、再び規制の中で不自由な思いやストレスを感じることになるとは・・・(泣)



<追記>

家庭の事情で一時帰国中の私も、本来なら1週間後にはミラノに戻る予定でした。ですが、この感染再拡大の状況で、イタリアの家族からは日本に留まるよう勧められ、日本の家族からもできるならば滞在期間を延ばすように言われて迷っていたのですが、予約していた便の一部がキャンセルとなり、乗継地でのトランジットが11時間になることが判明したため、出発を延長することにしました。



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