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12月7日は『聖アンブロージョの日』(Sant’Ambrogio)...ミラノの守護聖人の日であるため、イタリアの中でもミラノだけが祝日となります。そして、毎年この日がオペラハウスの最高峰<スカラ座>のシーズン開幕(初日)というのが伝統となっています!

オペラの殿堂の開幕に顔を揃えるのは、イタリアの貴族や富裕層をはじめ、政界、財界、芸能・スポーツ・ファッション界等のセレブたち...時には国賓級のVIPまでが鑑賞に来るということで、今年は誰が登場するのか?一体どんなファッションで現れるのか?それを追うカメラや野次馬も殺到し、毎年トップニュースで取り上げられて話題となります。

そのためセキュリティや警備も厳重で、実際にお昼過ぎから警察が出始めていて、夕方からは劇場前の通りが交通規制までされる程です!

今年の幕開けの演目は、ジャコモ・プッチーニの『蝶々夫人』(マダム・バタフライ)で、実際にここスカラ座で初演が行われたイタリア・オペラの代表作の一つです。

初日の上演は、スカラ座のすぐ近くのガレリア内に設置された巨大モニターを通じて生中継されるのですが、そのモニターがこちらの写真です。

こちらは昨日(6日)のガレリアの様子... 既にモニターが設置されていました。

蝶々夫人ということが一目でわかる挿絵が描かれていました。

高貴で裕福なミラネーゼの社交の場ともなっているので、観客はこの日のために新調した衣装で着飾って出かける訳ですが、そんな独特な雰囲気を生で体験するには、まずチケットの入手が不可欠です!

初日は年に一度の特別な日なので、このチケットの値段が破格な上に入手も困難で、プレミアムが付くのも必至といわれています。

試しにどれくらいの価格なのか気になって、スカラ座の公式サイトを見てみたところ、当日にも拘わらず、まだチケットが売られているではありませんか!

しかし、やはり初日は特別な日...入手可能なチケットはあっても正規料金でもお高~い!

一番良い席が2400ユーロ(現在のレートで約30万円弱)、他の日の同じ演目で同じカテゴリーの席300ユーロ(約3.6万円)の8倍です。

わずか20数席ですが、入手困難と言われていた初日チケットが残っているのは、イタリアの景気の悪さの反映でしょうか?

さて、本日・初日は18時から公演開始ですが、国営放送Rai1でも生中継されていました!こちらはテレビの画面を撮影したもの。。。日本が舞台の作品ということで、舞台装置もオペラ歌手の衣装も和を取り入れた日本的なもので興味深いです。

そして、幕間には現場からジャーナリストたちが中継をしていて、 休憩中にロビーに現れる有名人たちにインタビューをしていました。ご婦人たちのロングドレスや宝飾品も豪華でしたが、イタリア人紳士の着こなしは、さっすが~と思う方がたくさんいました!

終演後のニュースでは、歌手たちへの賛辞の拍手が10数分鳴り止まなかった・・・ということで、大成功の幕開けだったようです!100年以上前に作曲されたオペラ作品が、色褪せることなく伝承されていることにも感慨を覚えました。

ルイジーロでは、スカラ座をはじめとしたオペラやバレエ公演などのチケット予約代行も承っています。ご旅行のスケジュールに合わせて本場のオペラ体験をされたい方、オペラファンの方は、是非お気軽にお問合せ下さい♪


さて、昨日の続きで観戦記をお届けします!

試合の前半戦は序盤からペースを握っていたインテルが優勢でした。そのため、私たちの座っていた位置とは反対側でプレーしていることが多くて少し退屈気味。。。せっかくのダービー戦、このまま終わってしまってはつまらないなぁ・・・なんて思っているうちに、前半終了間際に試合が動きました!

なんとカウンターからミランが先制!私たちの目の前でゴールを決めたのは、今季レンタルから戻ったばかりの若手スペイン人選手スソ(本名はやたらに長いため、この愛称で呼ばれている)でした。

すると、スタジアムは一気に歓声に包まれ、それまで静まり返っていたミランのゴール裏では発煙筒と炎が燃え上がり始めました🔥 ☜これ、イタリアのスタジアムではよくある光景です(^^;)

(入場時に持ち物チェックしているにもかかわらず不思議で仕方ありませんが・・・(苦笑)

間もなく前半が終了し、15分間のハーフタイム。余談ですが、圧倒的に男性観衆が多いスタジアムでは、男子トイレに長蛇の列ができるという面白い光景・・・中には女子トイレに乱入してくる強者もいてビックリ!!

そうこうしているうちに、ハーフタイムはあっという間に過ぎ、前半終了間際に試合が動いたことで、後半戦に期待がかかります!

サイドを入れ替えて後半が始まると、間もなくして今度はインテルに得点が入り同点!ゴールを決めたのは、やはり今季インテルに移籍してきたばかりのイタリア代表カンドレーヴァでした!

すると、今度はインテル側の応援席が大騒ぎ!!もちろん発煙筒と炎が燃え滾ります🔥

こちらのサイド近くにいたため、サポーター席を注意深くみていると。。。なんと応援団長らしき若者が、この寒空の雨降る中で上半身裸でインテルサポーターを鼓舞しているではありませんか!

ちなみにこの男性のポジションをよーく見てみると、2階席の柵の所に片足を引っかけて後ろ向きになり、体はほとんど外に乗り出している状態!👀

黄色の丸印をつけたところをご覧ください...あっぶないですよねぇ(苦笑)

こんなところからも、イタリア人サッカー熱の凄さが垣間見れて面白いですけれど。。。

さて、試合は1-1の振り出しに戻って、見ている側としても面白くなってきたわ!・・・と思っていたら、5分後には再びミランが得点しました~!

ゴールを決めたのは、なんと先制点を挙げた同じ選手スソ・・・本日ドッピエッタ(イタリア語で2得点の意)と絶好調です!

同点に追いつかれた直後の追加点にミランサポーターは大盛り上がり!!

写真ではこの臨場感をお伝えできないので、ぜひ下の動画をご覧くださいませ。👇

みんな嬉しそうに飛び跳ねながら、「キ ノン サルタ ネッラズーロ、イエイ イエイ♪」と 謡ってるんです。ネッラズーロとは、インテルの愛称でチームカラーの黒と青をイタリア語で表したもの。。。何を言っているかを訳すと「飛び跳ねてないやつはインテリスタだぞー!」つまり、「ほら、ミラニスタなら飛び上がれ~!」と言いながら飛んでる訳です...まさにスタジアムが揺れてました(笑)

さて、2得点と大活躍のスソですが、実はポジションが本田選手と被っているため、彼が活躍すればするほど本田選手の出場できる機会は減っていくという皮肉な結果になっています。

私が前回のダービー戦を観戦に行った2年前の春(つまり3シーズン前)は、ミランに加入したばかりの本田選手が出場すれば、“ダービー日本人初対決が実現!”ということで、日本ではかなり話題になったのですが、その時は長友は先発したものの、本田は最後までベンチで実現ならずでした。

(私が観戦に行った目的は、4年ぶりにミランに戻ってきたカカの応援でしたけど(笑)

今回は日本人選手が二人ともベンチスタートだったので、またしても二人の直接対決は見れないだろうとは思っていましたが、長友選手は後半20分から途中出場しました。

下の写真で青丸印がプレー中の長友選手、赤丸印がベンチに座っている本田選手。。。日本代表ではチームメートの二人ですが、伝統のダービー戦で同じピッチに立てず、目の前でプレーしているのを見るのはさぞ複雑な気持ちだろうなぁ...と思いながら見ていました。

長友選手がプレーする姿も見られたし、このまま2-1で行くだろうとミランの勝利を確信していたので、試合終了後の混乱を避けるため、後半終了を数分だけ残したタイミングで席を立ってスタジアムを後にすることにしました。

なんといっても満員御礼のサンシーロ・スタジアム!8万人の観客が一度にスタジアムを出るとなると当然ながら大混乱になるため、ほんのタッチの差でも混みだす前に席を立つだけで随分違ってくると思った訳ですが、外に出て歩き始めたところで、突然スタジアムから湧き上がる大歓声が!!

初めは試合終了のホイッスルが鳴って、ミラニスタがダービー戦の勝利を祝う歓声かと思ったのですが、売店のテレビ放送を見ていた周りの人に聞いてみると、な・なんとインテルがロスタイムに追加点を入れて同点に追いついたというのです💦結果はそのまま2-2のドロー⚽

試合は最後の最後まで何が起こるか分からない。。。ということを実感した一瞬でした(^^;)

以上、ミラノダービー観戦記を2回に渡ってお届けしましたが、イタリア人のサッカーファンのことやスタジアムの実際の様子など、少しはお伝えできたでしょうか?

ルイジーロでは、サンシーロ・スタジアム開催のサッカーチケットの予約手配を承っておりますが、チケット手配の他に観戦アテンドサービスも行なっております。例えば、イタリア・サッカーファンの女性の方で、スタジアムで観戦がしたいけれど一人では不安・・・といった方や、ハネムーンでイタリアに来たついでにサッカー観戦を予定しているけれど、異国で初めての場所で勝手が分からず心配・・・といったカップルのお客様は、ぜひお気軽にご相談ください。

特にナイター観戦の場合には、「アテンドサービス」と合わせて、「往復の送迎サービス」もご利用くださいませ!


早いもので師走に入り、ミラノの街もすっかりクリスマス・モードになってきました!

先日サンシーロ・スタジアムへの行き方をご紹介しましたが、実は私自身もミラノダービーを観戦して来ましたので、こちらでレポートさせて頂きますね♪

今回ちょうど日本から添乗員時代のお客様がお一人で北イタリアを旅されるということで、その旅行行程の企画から予約手配とアテンドまでを一手に承ったのですが、実はサッカーファンのお客様!

ミラノ滞在中に奇しくもダービーに日程が当たっていたので、ご意向を伺ってみると、「チケットが取れるものなら是非♡」ということだったので、「ダービー戦なので入手はかなり難しいけれど、もし取れればご一緒しましょう!」ということで・・・頑張ってチケットをゲットしました~(^^)/

試合のあった日は、夜になって雨が降り始めたのですが、私たちがスタジアムに着いた頃には、すでに観客席もほぼ埋まっていて、熱心なファンが練習風景を見守っていました。

私たちの席側では、インテルの選手が練習を行なっていて、目の前には長友選手の姿も見れました。他の選手に比べると身長が低いので、すぐに分かりますが、一応オレンジの丸で囲ってみました。

20:45試合開始という遅い時間のナイターにもかかわらず、パパに連れられたチビッ子ファンの姿も見られました。こんなに小さな頃からスタジアム観戦(しかもダービーマッチ!)しているからイタリア人男性は皆サッカー愛が強いのでしょうね~(笑)

練習時間も後半になり、スタメン組とベンチ組が分かれて最後のアップに入りました。

こちらの写真では、左の赤丸にミランの控え組(左端に本田選手)、右の青丸にインテルの控え組(左から3人目が長友選手)が見られます。つまり、日本人選手は二人ともベンチスタートとなった訳です。。。

<スマートフォンで撮影した写真のため、ズームの解像度がかなり低くて申し訳ありません!!>

ウォーミングアップも済むと、いよいよ試合開始の緊張感が高まってきますが、そんな時にミランのマスコット=ミラネッロ君(ミランの練習場と同じ名前)が場を和ませてくれます!

マスコットという割には、日本で見かけるような「ゆるキャラ」ではなく、ちょっと悪戯っ子的なデザインですよね?!ACミランには2つの愛称があって、クラブカラーの“ロッソネロ”(赤と黒の意)の他に“ディアヴォロ”(悪魔)と呼ばれているので、それをモチーフとして、この小悪魔的なミラネッロ君が2006年に登場しました!

さて、大概のスタジアムではゴール裏の席はチームの超熱狂的なファンによる人文字(コレオグラフィー、略してコレオ)がデザインされ、試合開始前に色々なメッセージが発信されます。

ミラノダービーの場合、同じスタジアムを本拠地とする2つのチームなので、それぞれがホームとなって年に2試合が組まれます。

この日はミランがホームの試合だったため、南側ゴール裏席<Curva Sud>では、大掛かりな横断幕とともにご覧のようなコレオが作られていました!

1986~2016という数字が確認できるでしょうか?そして横断幕にはミランのオーナーであるシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長が両腕に優勝カップを抱え、その両側にもたくさんのトロフィーが描かれています。

ベルルスコーニ氏が1986年にクラブを買収して会長に就任してから、今年でちょうど30年...それまで低迷期にあったチームが、彼の豊富な資金力で有力選手を大型補強したことで、チームが黄金期を迎え、国内リーグ優勝のみならず、ヨーロッパそして世界の頂点に立って数々のタイトルを手にしたことへのサポーターからの感謝の気持ちを表したものだと言われています。

政治家としてやプライベートでは何かとお騒がせのベルルスコーニ氏ですが、クラブのオーナーとしての功績は素晴らしく、イタリアを代表する名門クラブとして現在のミランがあるのも、彼のお陰と言っても過言ではないでしょう。

そして、そのクラブも中国資本への売却が決まり、年内には実質上ベルルスコーニのものではなくなってしまうため、このダービーという大舞台に合わせてウルトラス(熱狂的なサポーターグループ)によって企画されたコレオなのです!

当日スタジアムで観戦していたベルルスコーニ氏は、後日「このコレオグラフィーに大変感動した」と感謝を言葉にしています。

一方、反対側の北側ゴール裏席<Curva Nord>はご覧の通り・・・ミランホームの試合のため、インテル・サポーターたちは二階席のみに限定されていますが、それでもコレオがちゃんとデザインされているところは流石です!!

そして、私たちの座っていたバックスタンドの1階席では、ご覧のように両方のチームのファンが混在しています。。。そう、皆それぞれのチームの帽子やマフラーなどを身に着けているので一目で分かりますよね(笑)

選手の紹介に続き、審判団とスターティングメンバ―が入場し、両チームの選手が握手を交わして自分のポジションに付き...さあ、いよいよ試合開始です!!

この続きは、明日のお楽しみ♪

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